AI に書かせたブログ記事から「AI っぽさ」を減らす|5つの方針を試して、採用したもの

AI に書かせたブログ記事から「AI っぽさ」を減らす|5つの方針を試して、採用したもの 開発記録

開発記録(第15回)。AI に日本株の売買判断をさせる投資システム investTool を個人で開発しています。全体像は目次記事にまとめています。

この記事の位置づけ:本体の開発と並行して進めた、ブログの話

この記事の要点
  • 5つの書き方の方針を、公開前の記事1本に当てはめて書き直しました
  • AI っぽいと感じた文は、「〜のが利点です」「〜と安心です」など評価と締めの定型に集中していました
  • それ以上に、要点・結論・ポイント・締めと同じ主張が最大4回出る記事の型が原因でした

やりたかったこと

このブログの記事は、AI(Claude)が下書きを書き、運営者が確認してから公開しています。第9回と第10回で書いたとおり、下書きの投稿まで自動です。

解説記事を2本書いたところで、運営者から次の5つの方針を渡されました。

# 方針
① 説明しすぎない。読者が文脈で分かる部分は、あえて書かずに余白を残す
② 文の長さとリズムを揃えず、短文と長文、改行を自然に混ぜる
③ 「重要です」「効果的です」「おすすめです」などの抽象表現を減らし、具体的な場面・行動・数字に置き換える
④ 綺麗にまとめすぎない。毎回結論を言い直したり、無理に締めの文を入れたりしない
⑤ 書き上げた後に読み返し、AI が書いたように感じる箇所だけを直す

全部をそのまま採用する前に、どんな記事になるかを確かめることにしました。

試したこと

公開前の解説記事(個人でプログラムを常時動かす方法)をコピーし、5つを全部当てはめて書き直しました。元の記事と並べて読み、良い部分だけを取り入れる判断をしています。

定型は「評価」と「締め」に集まっていた

読み返して AI っぽいと感じた文を抜き出すと、ほとんどが評価か締めの定型でした。

元の文 直した文
追加の費用がかからず、手元で確かめながら作れるのが利点です。 今ある PC で、今日から始められます。
ブログを置く場所としては十分でも、自作のプログラムを動かす場所としては制約が多い、ということです。 ブログを置くには困りませんが、自作のプログラムを動かすには足りませんでした。
料金の上限の通知を設定しておくと安心です。 予算の上限に近づいたら通知する設定を最初に入れておかないと、請求を見てから使いすぎに気づくことになります。
24時間止めずに動かす必要が出てきたら、VPS などへ移すことを検討する予定です。 夜中に止まっても翌朝に気づけば間に合います。そうでなくなったら、VPS への移行を考えます。

直し方は3通りでした。できることを場面で書く。しなかったときに起きることを書く。「検討する予定」の代わりに条件を書く。

同じ主張が4回出ていた

もっと大きかったのは、記事の型そのものです。このブログでは、冒頭に要点のボックスを置き、その直後に「結論」の節を置く型にしていました。実例の後には「ポイント」の囲み、最後には締めの一文があります。

1本の記事の中で、同じ主張が要点・結論・ポイント・締めの4か所に出ていた。試作では要点だけを残した

「止まったことに気づく仕組みが必要」という主張は、この4か所すべてに出ていました。1文ずつ直しても、型がある限り言い直しは減りません。

全部を当てはめると、削りすぎた

5つを全部当てはめた版は、読みやすくなった部分と、行き過ぎた部分がありました。

行き過ぎた例 問題
「ブログを置くには困らない。プログラムを置くには足りない。」 です・ます調の中で、言い切りの連続が浮く
「PC が止まれば、全部止まります。」 短く言い切ると、大げさに聞こえる
誤解の項目を1行に削った 初めて読む人には、何が誤解なのか分からない

投資を扱うサイトでは、書かなかった部分が誤解のもとになります。「仮想売買の記録であること」「条件付きで0円であること」のような条件は、余白にしてはいけない部分でした。

採用したもの

最終的に、5つを強さを分けて取り入れました。

# 方針 採用 運用
③ 具体に置き換える そのまま採用 起きたことは時刻と数字の順に書く
⑤ 読み返して直す そのまま採用 直すのは評価と締めの定型だけ
④ まとめすぎない 一部 結論の節とポイントの囲みはやめる。冒頭の要点ボックスと連載の次回予告は残す
① 説明しすぎない 控えめに 言い直しと、表で分かることの繰り返しは削る。事実・条件・注意書きは省かない
② リズムを揃えない 控えめに です・ます調を保ち、ときどき短い文を挟む

要点ボックスを残したのは、検索から来た人が最初の数秒で読むかどうかを決める場所だからです。次回予告を残したのは、連載の続きを読む人の導線だからです。

記事の型のほうも、「結論は要点ボックスの1か所にまとめる」に直しました。前回までの記事は書き直さず、この回から適用しています。

公開した後に見つかった2点

方針を決めた後、公開した記事を運営者が読んで、さらに2点の指摘がありました。

症状
「注文の指示は平日の21:15にチャットに届きます」と書いた文が唐突で、どこから届くのか分からない
原因
記事ごとに「このシステム」「投資システム」「開発しているシステム」と呼び名がばらばらで、名前を一度も紹介していなかった
対処
呼び名を investTool に統一し、各記事の冒頭で「投資システム investTool」と紹介するようにした。公開済みの15本も直した

AI は記事を1本ずつ書くので、読者が他の記事を読んでいる前提で「このシステム」と書いてしまいます。数えると、公開済みの15本で5通りの呼び方をしていました。

症状
記事の一覧で、どの記事も同じ見た目のアイキャッチに見える
原因
紺の地に白い文字だけの、全記事共通の型にしていた
対処
記事の内容を表す線画のイラストと、カテゴリごとの差し色を足した。公開済みの15本も差し替えた

差し色は、開発記録が橙、解説が水色です。株価の上がり下がりを連想させる赤と緑は使っていません。

実際にどう使っているか

この方針は、記事を書く AI への指示に入れています。この回も、その方針で書いています。

書き直した後の検査も1つ増やしました。変換した HTML に記号(** や :::)が残っていないかは以前から確かめていましたが、試作を作る途中で、要点ボックスの箇条書き3つのうち2つが黙って消える不具合がありました。記号は残っていないので、それまでの検査は通っていました。今は、部品ごとの項目の数も数えて確かめています。

この記事の内容に近い書籍

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  • 『新しい文章力の教室』(唐木元、Kindle版)
    読みやすい文章の書き方の本です。この記事の、言い直しや締めの定型を減らす話と近い内容です

前回:損切りを3円下に置いた取引は、買ったその日に終わった|損切りの幅と R 倍数

次回:Claude Pro の枠で、AI に毎晩株の分析をさせられるか測った|1回約2分、週の枠の2〜3%

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